薬剤部

院外処方せんへの検査値の添付について

 近年では様々な医薬品が開発されています。南九州病院ではその医薬品の適正使用を進めるため、院外処方せんに患者さんの血液検査結果の一部を、処方監査に必要な情報として添付することになりました。記載される検査値は測定された直近の値の3回までで、検査項目は20項目となっています。
 保険薬局において患者さんの検査値を参照されることで、用量や相互作用だけでなく、検査値に基づいて患者の状態を把握した上で処方を監査し、肝機能、腎機能に応じた投与量の適正化や副作用の早期発見など、保険薬局薬剤師にもその役割を十分に発揮してもらい、薬物療法の安全性や有効性の向上に寄与できるものと考えております。

部門紹介

 当院の薬剤部は現在、薬剤師8名・薬剤助手3名在籍しています。薬剤師の業務は院内で使用される全ての医薬品に関与し、適正使用・管理を行うことにより、質の高い薬物療法を提供することにあります。そのためには薬薬連携、教育・研修・臨床研究の推進、健全経営と様々な分野での活動や、専門薬剤師の育成、臨床研究部門における積極的な関与が必要になってきています。また当院では内服薬・外用薬・注射薬の調剤や抗がん剤の無菌調製、入院患者さんへの服薬指導のほか、専門薬剤師の育成や臨床研究部門における積極的関与、日本医療薬学会、国立病院総合医学会など学会での発表、学生の長期実務実習を引き受けています。

 さらに地域医療との連携を強化し、患者さんを中心とした薬物療法の提供を念頭に置いて、姶良地区の医療の中心となるよう取り組みたいと思います。また後発品採用も積極的に推進し、外来の患者様には院外処方箋を発行しております。

薬剤部スタッフは下記委員会に在籍し出席しております

幹部会議 管理診療委員会 がん化学療法委員会 薬事委員会 感染対策チーム クリティカルパス委員会 リスクマネジメント部会 NST委員会 褥瘡対策チーム会議

部門紹介

調剤業務

 医師が処方した薬に用法、用量に間違いがないか、重複投与がされていないか、相互作用などがないかを確認した上で調剤を行います。また、集められた医薬品を別の薬剤師が確認をする2重チェック(監査)することにより誤薬の防止、副作用の予防に努めています。また、患者さんが入院時に持ち込まれた薬(持参薬)を正しく使用するための情報提供を行っています。

調剤業務

注射薬業務

 外来および入院患者様の個人別の点滴・注射薬の準備を注射処方箋の指示により取りそろえを行います。処方箋に記載されたお薬の内容・量・投与の方法、さらに2種類以上を同時に使用する場合、あるいは混合する時は安定性、配合変化などを確認し安全に使用できるかをチェックしています。

注射薬業務

薬剤管理指導業務

 患者さんが薬をきちんと正しく飲んでいるか、副作用の発現の確認とその対処法について正しく理解しているか、患者さん個々に指導を行っています。また、ご家族への説明など患者さんがきちんと薬を飲むことに納得していただけるように薬についての情報提供を行っています。

薬剤管理指導業務

医薬品情報

 医薬品の使用上の注意副作用情報の提供、添付文書の改訂(医薬品の効能や副作用の追加)などの日々更新されていく医薬品情報を収集して医療スタッフに情報提供を行っています。また、スタッフからの医薬品に対する疑問の回答、当院で発生した副作用情報の厚生労働省への報告を行っています。

がん化学療法における情報提供

連携充実加算について

 当院では、患者さんに安全かつより質の高いがん化学療法を提供するため、注射抗がん薬を含む外来がん化学療法について当院と保険薬局との情報共有による連携を開始する予定です。
 がん化学療法における情報提供ツールとして、治療情報提供書を作成しています。患者さんの副作用マネジメントおよび当院への情報提供にご活用ください。なお、保険薬局からの情報提供について、調剤応需後に電話等で服薬状況や副作用の有無をご確認頂いた場合は、服薬情報提供書(トレーシングレポート)での報告をご協力お願いします。緊急性のある内容や疑義照会は通常通り電話にてお願い致します。

研修会の開催

 地域の保険薬局をはじめとした医療者対象の研修を実施します。

レジメン公開

 医療関係者(医師、薬剤師、看護師)を対象に、当院でがん化学療法を受ける患者さんの適正な投与管理を目的として、がん化学療法レジメンの一覧を2021年4月より公開していますので、ご理解の上ご活用ください。
なお、本件に関する問い合わせは、当院薬剤部までお願いします。

本件に関する連絡先・問い合わせ先

薬剤部 TEL:0995-62-2121(月~金 9:00~17:00)