平成30年度 国立病院機構南九州 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 564 115 39 31 42 94 342 352 142 22
当院は、小児と高齢の患者さんとに大きく二分されています。
政策医療として、
◆呼吸器疾患:肺癌、慢性呼吸器不全等を中心とした呼吸器疾患の診療における南九州地域の中核施設としての役割を担っています。
◆肺結核:鹿児島県内における拠点病院としての役割を担っています。多剤耐性結核専用病棟を有し、エイズを併発した結核患者の診療協力病院になっています。
◆神経・筋疾患:筋委縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病等の神経難病及び筋ジストロフィー診療において鹿児島県の基幹施設としての役割を担っています。
◆成育医療:厚生労働省の小児慢性疾患地方基幹施設になっています。脳性麻痺児の早期診断・早期治療(母子入院によるボイタ法・ボバースアプローチの実施)を推進しています。
◆重症心身障害児及び発達障害児の療育:入院中の学童児には隣接する県立加治木養護学校と協力して教育に当たっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病あり 71 18.9 17.28 0 66.79
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 68 13.57 10 4.41 66.26
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 60 4.17 3.43 3.33 69.55
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 47 34.04 19.06 17.02 70.7
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 41 22.63 19.34 0 70.39
呼吸器内科は、肺癌、結核、間質性肺炎、呼吸不全を中心に呼吸器疾患及びアレルギー疾患全般にわたる診療を行っています。
肺癌は、放射線科、呼吸器外科、病理診断医と連携し、迅速な診断を心がけ、適切な治療を行うように努力しています。また、治療が困難となった時には、緩和ケアチームと連携して患者様・ご家族様の希望に沿いながら緩和治療を行っています。
結核は、鹿児島県の最終拠点病院の役割を担っており、喀痰塗抹陽性の活動性肺結核、粟粒結核等の肺外結核も受け入れています。
また、肺気腫、結核後遺症、間質性肺炎等の慢性呼吸器不全に対する在宅酸素療法や呼吸リハビリにも積極的に取り組んでいます。その他、肺炎、喘息、びまん性肺疾患等、数多くの診療実績があります。
特殊検査としては、気管支鏡検査、超音波気管支鏡ガイド下経気管的リンパ節生検、末梢肺病変に対し、ガイドシースを用いた超音波診断を導入し、診断確率が高くなっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
150120xx99x1xx 脳性麻痺 手術なし 手術・処置等2あり 192 6.8 8.24 0.52 4.6
010310xx99x0xx 脳の障害(その他) 手術なし 手術・処置等2なし 150 10.29 10.58 0.67 2.25
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 42 4.83 6.14 0 4.2
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 35 4.83 5.71 0 4.23
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 7.35 7.28 3.85 8.19
小児科は、一般小児科診療、小児神経疾患の診療、重症心身障害児のケア等を中心に行っております。
当院の特徴として、小児科が重症心身障害児や脳性麻痺の治療を担ってきた経緯もあり、医師、看護師、児童指導員、保育士、臨床心理士、栄養士、薬剤師、臨床工学士、リハビリスタッフが協力をして診療にあたり、チーム医療を実践しています。
一般小児科は、呼吸器感染症、感染性胃腸炎、痙攣疾患、アレルギー疾患、ネフローゼ症候群、腎炎等の患者様を受け入れて治療をしています。
一般小児科病棟以外に、リハビリ目的入院の母子入院が出来る病院です。長く積み重ねた実績と伝統があり、ボイタ法、CI療法、ボバース療法等を取り入れてリハビリにあたっています。母子入院の患者様の基礎疾患は脳性麻痺、精神運動発達遅滞、神経筋疾患、急性脳症後遺症、感染症後遺症等で、集中的にリハビリが出来るように工夫しています。入院中にてんかんの治療、摂食嚥下機能障害の評価や治療、画像評価、ECG、EEG等の神経生理学検査等も随時行い、それぞれのニーズに対応出来るように努めています。母子入院中は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリをはじめ、小児看護、管理栄養士による栄養指導、臨床工学士による在宅人工呼吸器の調整、臨床心理士による発達評価や面接、指導員・保育士による保育や育児指導、地域医療連携室による家庭と地域の連携準備等も行っています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 134 13.64 11.87 1.49 69.6
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 34 6.82 10.08 0 29.12
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 16 9.88 9.29 0 62.13
060050xx97x40x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 10 10.7 17.82 0 84.4
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 3.43 - -
呼吸器外科は、鹿児島県内唯一の結核外科手術が可能な施設、鹿児島県に3施設しかない呼吸器外科専門医合同委員会基幹施設として、呼吸器外科領域の手術を中心に診療を行っています。具体的には原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍、膿胸、肺非結核性抗酸菌症、結核等の治療を行っています。
肺癌の治療については、呼吸器内科、放射線科と協働し、術前導入放射線化学療法(あるいは導入化学療法)、術後化学療法等を積極的に行っています。
また、近隣施設から依頼された放射線治療入院患者様、肝動脈注入法を必要とする患者様の入院管理も行っています。
患者数10人未満はー(ハイフン)表示となっています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 17.67 - -
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし - - 16.16 - -
010130xx99x4xx 重症筋無力症 手術なし 手術・処置等24あり - - 17.57 - -
010155xxxxx10x 運動ニューロン疾患等 手術・処置等21あり 副傷病なし - - 17.44 - -
脳神経内科は、筋委縮性側索硬化症(ASL)、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋ジストロフィー、脳血管障害、認知症、眼瞼痙攣、片側顔面麻痺、重症筋無力症、多発性硬化症、HTLV-1関連脊髄症(HAM)等の診療を行っています。
特に神経難病、筋疾患に関しては、訪問診療、検討会、研修会を通して、鹿児島県難病医療の基幹病院としての機能を担っています。
主な検査としては、MRI、脳血流シンチ、頸部血管エコー、脳波、末梢神経伝導検査、筋電図、各種誘発電位、筋生検、神経生検、遺伝子診断等を行っています。
一般病棟での患者数は10人未満のため、表ではー(ハイフン)表示となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1
大腸癌 - - - - - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1
肺癌 118 32 68 153 21 163 1 7,8
肝癌 - - - - - - 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
◆『5大がん』と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。
◆UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められたTNM記号による病期分類です。
  ①T(tumor)→原発巣の大きさと進展度を表す。T1~T4までの4段階に分けられています。
 ②N(nodes)→所属リンパ節への転移状況を表す。転移のないものをN0とし、第一次リンパ節、第二次リンパ節への転移、周囲への浸潤の有無からN3までの段階に分けられています。
 ③M(metastasis)→遠隔転移の有無を表す。遠隔転移がなければM0、あればM1となります。
 この3記号を指標として、各がんの進行度をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
◆『初発』とは、当院において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
◆『再発』とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診察した場合や、治療がん寛解後に、局所再発・再燃または新な遠隔転移をきたした場合を指します。
患者数10人未満はー(ハイフン)表示となっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 15 13.47 50.33
中等症 61 23.98 70.13
重症 13 36.08 78.62
超重症 - - -
不明 - - -
市中肺炎とは、普段の日常生活を送っている中で発症した肺炎のことであり、病院内で発症した肺炎は含みません。
重症度は年齢や身体所見による肺炎の重症度分類(A-DROPシステム)により分類しており、数字(スコア)が大きいほど、より重症になっていきます。
患者数10人未満はー(ハイフン)表示となっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- - - - -
当院では、該当する患者が少なく、指標に計上する数値に達しておりませんので、ー(ハイフン)表示となっております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 82 2.39 10.88 1.22 69.1
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 33 1.97 4 0 29.48
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 22 2.09 6.36 4.55 73.68
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) 21 2.33 6.05 0 63.86
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 13 1.92 5 0 62.08
肺癌に対する標準手術(肺葉切除術、リンパ節郭清)を中心に行っておりますが、症例の大半は低侵襲手術の胸腔鏡下肺切除術、リンパ節郭清を施行しています。原発性肺癌手術は安定して年間100件を超えるようになりました。
◆『低侵襲手術』とは、患者様の体に対する負担(侵襲)を減らした体に優しい手術です。内視鏡(胸腔鏡、腹腔鏡、消化管内視鏡、関節鏡等)や特殊な器具等を使用し治療を行います。内視鏡下手術は、従来の手術と比べて、極端に小さな切開創から行う手術です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
当院では、手術等を行う際に合併症を起こさないよう細心の注意を払っており、発生率は1%未満です。
手術等で起こり得る合併症については、事前に説明を行った上で、手術の施行に同意をいただくようにしています。
患者数10人未満はー(ハイフン)表示となっています。
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